◆塩の選び方

最近買った塩は、丹後の「翁乃塩」です。夕日ヶ浦海岸の海水を使った塩だそうで、旨味が強く美味しい塩です。

塩の栄養成分表示は、メーカーによっていろいろな表示がされています。これは成分の割合表示になっています。

100gで換算すると、ナトリウムが33.5g、カルシウムが200mg、カリウムが600mg、マグネシウムが600mgということ。塩を買うときはこの、ミネラルの含有量を目安に味の見当をつけています。

これは私が下拵え用に気に入って使っている、鳴戸のうず塩ですが、「翁乃塩」に比べるとミネラルが少なくシンプルな塩味です。

塩を買うとき、まぎらわしいのが「塩化ナトリウム」と「ナトリウム」表記の違いではないかと思うのですが、ナトリウムの場合は、ナトリウム(g)×2.54=食塩相当量になります。つまりこのうず塩の場合は、100g中の食塩相当量が99.8gと、雑味や水分の少ない塩ということが表示から分かります。

こちらは藻塩。塩化ナトリウム表示の場合は、そのまま食塩量ですので、この塩の場合は、水分と合わせた82.4gの残り17.6gがミネラルなどの灰分ということ。

これはミネラルを多種類含むことで知られる宮古島の雪塩の成分表示です。マグネシウム量が特に多いのが特徴。この表示から、にがりのような苦味も含む複雑な味だと想像ができます。

塩の表示は食用塩公正取引協議会によって今年からルールが改正されて、「天然」「自然」「ミネラル豊富」「古代」などの表示が禁止になりました(ただし自主ルールのため違反しても勧告のみ)。

どの塩も、日本の場合は海水から作られていますし、ナトリウム自体がミネラルなのでミネラル豊富で当たり前。また健康効果を期待できるほど、ナトリウム以外のミネラルを含んでいるわけでもないので、誤解の無いようにとのことのようです。ただ、味はかなり違うと個人的には思っているので、買う前には成分をよく見て、用途に合わせて選ぶことをおすすめします。