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食や栄養のはなし」カテゴリーアーカイブ

食の話はなぜ宗教化しやすいのだろう

8月 23rd, 2018 in 食や栄養のはなし

定額で雑誌読み放題のdマガジンに感銘を受けたこの夏でしたが、漫画に関してはしばらく前に友達に漫画レンタルサイトを教えてもらってから時々利用しています。

普段は食関係の漫画しか見ていないのですが、おすすめに上がっていてふと気になって「カルト宗教信じていました。」を読んでみました。

内容は、子供の頃から親の影響でカルト宗教に入信し、学校で友人を作ることや、希望の進路に進むことなどが出来ずに疑問を抱えながら信仰してきたものの、子供の病気がきっかけで洗脳が解けるまでが描かれています。

カルト宗教信じてました。

この漫画のあとがきの中に、

『中には「現在カルトにハマっているあの人に、これを読んでもらおう」なんて思われる方もおいでかもしれません。でも、正直にお伝えしますが、やめておいたほうがいいでしょう。

洗脳されている当の本人は(かつての私も含め)自分が洗脳されているなんて夢にも思っていません。むしろ、唯一無二の真理を知ることができているという、謎の優越感を抱いています。そして真理を知らない人、知っていても神の教えを守らない人を「いずれ滅びる気の毒な人、救いの必要な人」とみなしています。
 今思えば恥ずかしい話なのですが、要するに上から目線なのです。自分が見下している人の言葉が、心に響くことはありません。』(「カルト宗教信じてました。」たもさん 彩図社、おわりにより引用)

とあるのですが、これを読んで、まさに特殊な食事法にハマる人たちの気持ちが垣間見えた気がしてうなりました。

「健康になるための唯一無二の食事法を知ることが出来ている。これを実践しない人は、いずれ病気になる気の毒な人、救いが必要な人。」ということかー。

これまで食の話って何故宗教化しやすいんだろと思っていたのですが、この漫画から察するに、まずは自己否定(病気やアレルギー、肥満などが原因になりやすい)から入って、ある食事法で悩みから救われたという人たちと出会い(食の場合は本やセミナーなどが多いですね)、悩みを共有し、場合によっては悩みが解決することによって、より深く信奉していく、ということなのかと思います。

そして、その洗脳を解くのは結局は自分で気付くこと、自己否定をやめて自分を赦すこと、自己肯定ができるようになることなのではないかと、本書から学びを得ました。

まわりに特殊な食事法にハマっているいる人がいた場合、止めろと諌めたり、科学的根拠を説いたりするより、その人が自己肯定を出来たり、多幸感が持てる場を提供したりする方が効果があるのかも知れませんね。

夏バテに負けないコンビニ3食メニュー

8月 3rd, 2018 in エンターテインメント 食や栄養のはなし

昨日今日と、本当に殺人猛暑という名が相応しい、恐ろしい暑さの東京です。

昨日発売の週刊文春の特集「夏バテに負けないコンビニ3食メニュー」内にコメントが掲載されておりますので、ご覧いただければ幸いです。


先週の週刊文春では、猛暑を乗り切るための簡単に出来て栄養豊富な料理のレシピを掲載していただきましたが、それを読んだ母の感想は、「こんなに暑いと悪いけど、簡単な料理もしたくない。お惣菜買いたい」とのこと、、、

母は、昔から手まめに料理を作る方で、現在はフルーツカービングに嵌っており、いつ実家に帰ってもささっとこんなものを用意してくれる人です。


それが、もう料理したくないとは、寄る年波と猛暑のせいですね^_^;

そして、編集者の方って、そうした読者の気持ちに本当に敏感ですごいです。


なんと、今号はスーパーやコンビニで買ったお惣菜類で、夏バテ対策する方法なのです。


マイクロズボラブロマイドの言葉も、ますます染みてくる暑さです。

ビタミンDサプリは必要?

6月 30th, 2018 in 食や栄養のはなし

関東は昨日で梅雨明け。随分早い梅雨明けですね。ここ数日は日差しが強いものの、風があるので過ごしやすく、朝の空気感は南国リゾートのようで夏のはじまりにウキウキします。

ところでビタミンDのこと。私が学生時代、20年くらい前にはビタミンDは不足しにくいビタミンとされていました。ビタミンDは魚介類に多く含まれることと、日光に当たることでも生成されるため、実際に当時日本では不足しにくい栄養素だったのだと思われます。

ところが最近は、魚介類を食べる人が減ってきていること、日焼けを避ける傾向があることなどから、日本人でも多くの人が慢性的にビタミンD不足なのではないかと考えられるようになってきています。

ビタミンDは骨の健康にかかわるビタミンとして知られてきましたが、最近では、血中のビタミン濃度がある程度高い人の方が、糖尿病や乳がん、大腸がん等になるリスクが低いことも分かってきており、がせん注目度が高まってきています。

こうしたことから日本でも、ビタミンDサプリが台頭してきていますが、日照時間が少ない国やアメリカでは随分前からビタミンDサプリはとてもポピュラーで、よく売れているサプリです。


ビタミンDサプリ、飲むことで実際に効果はあるのでしょうか?

北欧の研究は、ビタミンDサプリを飲んだ人と、日光浴をした人の血中ビタミンD濃度を比較したところ、ビタミンDサプリを飲んだ人たちも、日光浴をした人と同程度に血中ビタミンD濃度が高まったそうです。

ただ、こうした報告がある一方で、ビタミンDサプリを摂取していても、骨の骨折予防にはならなかったという報告も複数存在します。

また、特定の栄養素を取り出して食品では摂ることが出来ない量の栄養素をサプリで飲んでも、体内ではあまり有効利用されないのではないかという研究結果も出てきている昨今です。

ビタミンDは、魚介を食べること、今の時期の関東地方なら顔と手を、昼間日光に5分程度当てれば不足することはないと考えられます。

ただし、日焼け止めを塗っていたり、窓ごしではダメなので、顔は守りたい場合などは、手や足など他の場所を日に当てるのがおすすめ。私も顔は日焼け止めを塗っていますが、手足はこの時期ちょっとした外出程度なら日焼け止めは塗らず、美容より健康、ビタミンD生成を優先しています。

全身を日焼けから守りたい、という方や冬場には、青背の魚やしらす干しを食べることや、干しいたけ乾燥キクラゲを摂ることでビタミンDは充足できます。


干しいたけはしばらく置いておくとビタミンD濃度が下がってしまうので、食べる前に傘の内側のヒダの部分を上にして1時間ほど天日に当てます。

ビタミンDに限らず、手軽なサプリを飲む前に、まずは生活改善、食事の見直しが大事です。

網戸掃除とプラントパラドックス

6月 26th, 2018 in その他 食や栄養のはなし

網戸掃除、これまで掃除機でホコリを吸ったり、スポンジで洗ったり、固く絞った雑巾で拭いたりと身近なものを使って掃除してみたのですが、いまいちスッキリ綺麗にならない。
なんとか見違えるように綺麗にならないものかと検索して見つけたのが網戸お掃除ローラー。


アマゾンにて498円で購入。
実物は結構小さくて華奢。こんなもので本当に綺麗になるのかなと、半信半疑で掃除してみました。中性洗剤を薄めた溶液に、このお掃除ローラーを浸して、網戸をコロコロします。


みるみるうちに泡立ってきて、ローラーがあっという間にねずみ色に。ついこの間網戸はよく拭いたつもりだったのに、やはり汚れはかなり残っていた様子。

全体をコロコロし終えたら、固く絞った雑巾で両面をささっと拭きます。雑巾が真っ黒になってびっくり。そして網戸はすっきりさっぱり綺麗になって感激!


なんてことない小さなローラーなのですが、この微妙に突起したキラキラが効くのかな。片面からだけでもかなり効果がありましたが、両面やってみました。終わったあとは室内から外を見たときの網戸の存在感が違います。

新聞紙当てて掃除機かけたりしてた時間と労力返して欲しい感じ。ずっと楽だしあっという間に綺麗になります。雑巾で拭くのもさっと泡を拭くだけ(で、泡残りしない)なので簡単。これ考えた方に感謝したい。



去年からアメリカでベストセラーになっている THE PLANT PRADOX、すぐに日本で翻訳本が出るだろうと思っていたのに、なかなか出てこないので諦めてしぶしぶ原書を読んだら、読み終わった途端に翻訳本が出て悲!

アメリカでは去年の4月に発売されて、結構話題にはなっていましたが、まだそこまで流行っていないと今年アメリカに行ったときには感じました。植物に多く含まれるレクチンというたんぱく質が万病の元となっている、といった内容なのですが、どうだろう。グルテンフリーのようにそのうち流行るのでしょうか。
日本ではそこまで流行らないと予想してます。

ところで北米は日本ほどの出版不況では無いのですよね。それどころか紙の本の売上は回復傾向です。あと、プラントパラドックスも、結構堅い本だと思うのですが、こうした読み応えのある本がベストセラーになるところにも文化の違いと羨ましさを感じます。これ、日本が初発だったらこんなに売れなかったと思うな。

ロー(生)マヌカハニーと加熱マヌカとの違いを考える

6月 19th, 2018 in 食や栄養のはなし

先日普通のはちみつの、ロー(生)と加熱したものの成分変化について書きましたが、今日はマヌカハニーにも触れたいと思います。

今どきはマヌカもロー表示のものが出てきているんですね。


このロー表示、何をもってローと表示するか決まりがないようで、そのまま不純物だけざっとろ過してパッケージングしたものと、低温加熱処理したもの、両方ともローと表示できるようです。

普通のはちみつとマヌカハニーの成分で、大きな違いは、マヌカハニーにはメチルグリオキサール(MGO)という成分が多く含まれているという点です。

このMGOは抗菌活性成分のため、マヌカハニーには傷を治したりする効能があるのではないかと期待が持たれているのですが、MGOは熱に強く、例えばコーヒーやココア、チョコレートなどにも含まれています。

ですから、マヌカハニーに最も期待される成分、MGOは加熱しても損なわれないので、ローである優位性は無いように思います。


何でこんなに、ロー(生)はちみつがもてはやされるのか。

私は仕事で、はちみつを扱っているメーカーさんや代理店とのお付き合いもあり、製造に関してや市場をとりまく問題などお話を聞く機会があるのですが、はちみつは、生産者によって品質の違いがかなりある商品だと伺います。

粗悪なものだと、水飴や果糖ぶどう糖液糖をこっそり加えて、粘度を上げるために加熱して水分を飛ばすという加工処理をしたものが、市場に出回っているという現実があるようです。

ロー(生)が良い、という意見の一部には、こうした粗悪(というかニセ)はちみつとは違い、純度100%のはちみつなのだ、ちゃんと蜂が作ったはちみつを集めてパッケージングしたものなのだ、ということを主張したい気持ちが行き過ぎて、加熱はちみつより良いのだ、という論調になっているものがあるように思います。

でもローなら品質が損なわれなというわけでもなく、30度で6ヶ月保存してたはちみつより、70度で2時間加熱処理したものの方がHMF(はちみつの劣化の判断に用いられている有機化合物)が少ないとニュージーランドのはちみつメーカーのAirborne Honeyが報告しています。

ローハニーブームで私が思っていることは、

1,期待するほどローハニーと普通のはちみつと栄養の差はない

2,加熱処理=ダメ、という考えだと、品質管理を厳しく行っている良質なはちみつメーカーのはちみつも否定することになり、消費者、生産者のどちらにとっても特にならない

ということです。

はちみつ業界は、結構闇がある業界で、必ずしも良質のはちみつだけが出回っているわけではないのが、問題をややこしくしているんですよね、、、

良質なはちみつを買う秘訣、まずはあまりにも安いものには注意。低温で固まらないものにも注意(ただし、花の種類によりもともと固まりにくいものもある)。これらは水増しされているはちみつの可能性ありです。

一番良いのは顔の見える生産者で、生産方法なども公開されているところから買うことでしょうか。あと、本物のはちみつは、植物により本当に味や香りが全く違うので、よくティスティングして好みの味や香りのものを見つけて楽しむというのもひとつの予防策かと思います。

ちなみに、全国はちみつ公正取引協議会に加入している生産者は、「生」という表示をはちみつに付けることを規約で禁じられています。なので、実は国産はちみつには、意外と「ローハニー」なものもあるのかも知れません。