今年は緊急事態宣言下でのアルコール提供が制限されたこともあり、ノンアル市場が拡大していますが、ノンアルとは別に、アルコール度が従来のお酒より低い、ローアルコール飲料も盛り上がってきましたね。
東京オリンピックの会場では酒類の提供の取り止めが発表されましたが、大会スポンサーのアサヒビールは、BEERY(ビアリー)作っておいて本当に良かったですね。
というか、これを見越して作っていたのか?
BEERYはアルコール分が0.5%。酒税法上アルコール分1%未満は、清涼飲料水カテゴリーになるため、オリンピック会場でも販売可能です。
BEERYは確かにノンアルより、わずかにアルコールが含まれることによりビールにより近い飲み心地が楽しめますね。
アルコール分1%未満の微アル、これから他にも出てきそうで期待してます。
BEERYの原材料を見ると、糖質はそこそこ多く、麦ジュースといった感じ。だからこそビールっぽさが出せているのでしょうね。
これまでアルコール分が低いお酒というと、サントリーのほろよいが市場を独占状態でしたが、ほろよいは女子向きでジュースっぽいフレーバーが多く、糖質も高いので、食事に合わせるという感じではないのですが、ここにきて、ローアルコール飲料が充実してきました。
こういう波って、世界同時多発的にジワジワきますね。アメリカだとハードセルツァーが数年前から盛り上がってきていて、そろそろ日本でも流行ってきそうですが、いち早くオリオンビールが今年の3月にDOSEE(ドゥーシー)を発売開始。
ハードセルツァーは、、Seltzerが炭酸水という意味で、アルコール入り炭酸水ということ。要はチューハイのようなものなのですが、チューハイとの違いは、アルコール度数低め、糖質ゼロ、Z世代好みの、グルテンフリーなどの健康キーワードが入ってくる、炭酸水の延長上にあるヘルシーイメージのアルコールドリンクだという点です。
DOSEEはフレーバー付きの炭酸水に少しウォッカが入ったような味わいで、非常にスッキリしてるので食事にも合わせやすい。炭酸水ブームやチューハイブームと相まって、日本でも一度火がついたらグングン延びそうです。
※DOSEEの説明文、「ゴクゴク飲める」は、将来的には指導が入りそうな予感😅
世界的に若い世代には、ビール=おじさん、アルコール度数の高いお酒より、ライトなローアルをヘルシーに楽しみたいという風潮が広がってきているようですね。
ローアルはワインの世界にも広がりを見せていて、ナチュラルローソンには数種類のローアルコールワインが並びだしました。
その中の一つアメリカ産のLESS。赤はジンファンデル種のワインですが、確かにジンファンデルの味なのですが、アルコール度が5%になると何だか霞みがった感じ。アルコール度数って思いの外味に大きな影響、刺激と香りを与えていますね。
でもノンアルより飲んでる感ありで、個人的にもアルコール度数低いものを普段は飲みたいので、この分野の伸張を楽しみにしています。
低アルコールというと必ず引き合いに出てくるのが北欧ですが、北欧は酒税が非常に高く、アルコール度数が低いものは酒税がぐっと安く(あるいはなし)になるため、ローアルコール分野がもともと発達しています。
スウェーデンではスーパーで買えるビールは、アルコール度が2.8%、3.5%位で、日本のビールレベルのアルコール度のものは、国営の専門販売店でないと買えないのですが、低アルコールビールでも充分美味しかったので、このあたりのアルコール度数も日本でも展開されるといいなと思っています。
お酒はそれなりに健康被害に関するエビデンスがあるにもかかわらず見逃されてきましたが、飲みすぎ予防のためにも、2021年がローアルコール元年となり、もっともっとこの分野盛り上がっていくことに期待しています。