毛皮の処分どうする問題

◆今どき毛皮のコートは着用しづらい

捨てにくいもの、10位には確実にランクインしそうな毛皮。
80年代を生きた女性の毛皮のコート所有率は、私の勘では40%は下らないと予想。

毛皮は、暖かくて風も通さないので防寒具としては最強。
なめらかでふんわりした肌触りも心地よく、更に人類が狩猟時代に培い、DNAに刻まれた感性からか、着る人を美しく立派に見せる効果もあるような気がする。

しかし現在は、

①動物愛護の観点から、毛皮を着てると人間性、社会的なリテラシーを疑われる

②そもそも東京では、毛皮を着用しないと凌げないような寒い日はない

といったことから、毛皮を着ることは非常に躊躇われる昨今。
とはいえ、祖母や母、何なら祖父まで毛皮好きだったので、毛皮のコートにも悩まされています。

これまでに随分処分もしたのだけど、「将来着たくなるかもしれない」「リフォームしたら素敵になるかも」といった邪念が生まれて、処分されず保留してしまったものがまだ何着かあります。
毛皮の生産過程を知ってしまった今は、非常に残酷なものだと理解しているので、新しく毛皮を買う気は一切無いのですが、もう毛皮になってしまっているものに関しては、ありがたく感謝して着たほうが供養になる気もして、①の人間性を疑われる危険を顧みず毛皮の着用をしている私です。

◆毛皮はリフォームしてもあまり着用しない

なんとか素敵に毛皮を活用したいという思いから、これまで母娘ともども何度か毛皮のリフォームにトライしてきました。

今風のデザインにしてみたり、厳冬でなくても着られるようにロングをショートにしてみたり。

しかし結論から言うと、リフォームしてもあんまり活用できてないのが現実で、余計な出費をしただけだったかも。
結構良かったと思うリフォームは、コートではなく敷物状にしたもので、冬場に椅子やソファに敷いて暖を取るに活用しています。

毛皮類をまとめてシーツにリフォームした方のはなしを聞いたことがあるのですが、毛皮のシーツは非常に暖かく通気性も良くて最高なのだとか。同じような品質の毛皮がたくさんある方はシーツに直しても良いかもしれません。

◆毛皮を擦り切れるまで着たはなし

11月末に母が亡くなってからこれまでの3ヶ月、ちょっと記憶が曖昧になるくらい大変な日々だったのですが、もちろん着るものに気を配ってる余裕などゼロ。
何を着てたかも覚えてない。
コーディネートどころではなく、毎日その辺のものを拾って着る生活でした。

コートは母が買ったものの、サイズが大きすぎて着ないからと私にくれたライナーや内側に毛皮が付いているナイロンコート一択。これが軽くて暖かく、服を選ばないため、毎日こればかり着倒していました。

先日、怒涛の日々をくぐり抜けふと正気に戻ってこのコートを見たら…

袖口や前立て、ライナー部分の毛皮が見るも無残に擦り切れてる!ボロボロ!
内側の背の部分もところどころ毛皮がハゲていてビックリ。

いつから擦り切れていたのかは不明ですが、少なくとも昨年の11月時点では擦り切れてなかった。
来る日も来る日もこのコートを着て、持って駆けずり回った12月1月で擦り切れたのだと思われます。こんなことに気づく余裕もなかったんだなあと、涙。

さすがにここまで気潰したら、もうこのコートの寿命は全うした、これ以上着られないという気になり、気に病むこともなく捨てることが出来ました。
あと、リフォームしたものの着心地がかえって悪くなってしまったものや、ケープみたいな中途半端なものも一緒に処分。
※ちなみに綺麗なものはリサイクルショップに持ち込もうとしたら、毛皮は売れないからと断られました。「売りたい人ばっかりだけど、売れないのよー」とのことです。
FENDIなど一部のブランドの毛皮以外は、みなさま、どんなに高額だったものでも売るのは難しい模様です!

毛皮は高額なのでなかなか処分がしづらいものですが、いっそこうして着倒して処分していく作戦をとろうと思い至り、今後寒い日はちょっとした外出などにも積極的に毛皮を着ようと思っています。

とはいえ、あんまりゴージャスなデザインのものだと、外に着ていきづらいし毛皮の処分にはまだ今後も悩まされそう。

つづく

※このブログはモノを過剰に持っている筆者が、今後の人生をスッキリ過ごすための片付け記録です。すでに断捨離や片付けなどにハマって、ある程度片付いた生活をしている方には全然参考にならないと思われます。人生も家もとっ散らかっている方、お仲間です。一緒に頑張りましょう!