◆栄養のはなし

栄養のはなし、私にとっては専門分野なだけに、栄養のはなしを書くと言うことに若干身構える気分があることや、「○○にはビタミン○が豊富です」みたいな浅薄なことは書きたくないという気持ちもあって控えてきたのですが、「食べ歩きより、もっと栄養のはなしを書いて」とここのところよく言わるようになり、もう少し栄養のこと書いた方が良いのかな?と思うようになりました。

栄養のはなし、ですがまず大切なことは、食べていけないものは無い、ということ。世間でウケるのは、○○は良い、××はダメ、といった白黒をはっきりつける物言いですが、こと食べものに関して良い悪いをはっきり分けるのは非常に難しい。量を控えた方が良い食品というのはありますが、食べてはいけない食品(一部特殊な病気の方を除いて)は無いと思っています。

こうした考え方は専門家でも分かれるところだと思うのですが、私自身は科学的な研究によるエビデンス(証拠)と、人類が培ってきた歴史から判断しています。
科学に関しては日進月歩で、どの研究モデルも不完全です。良いと思われていたことが、新たな研究によって覆されることはままあること(=だから何を信じて良いのかみなさん迷われるのでしょう)。

何事も盲信しないこと
どんなものも食べ過ぎないこと
人類が生み出した新たな食品には注意深く接すること(例:サッカリンしかり、マーガリンなど)

「で、何を食べたら良いの?」と聞かれるのですが、まんべんなく色々な種類の食品を食べる、というのが究極の安全策だと思っています。
この「思っている」「考えている」という語尾も一般にウケが悪くて、「○○です!」という言い切りがウケるんですよね。場合によっては私も言い切りを使うことがあるのですが、個人的なブログでは言い切りで栄養や健康のはなしをすることには抵抗があります。研究などに関しても自分で研究していないことに関しては「○○だそうです」「△△らしい」と表現するのが適切だと思うのですが、こういう語尾だと説得力が無いんですよね。

でも、説得力大、はっきり言い切りの栄養・健康情報こそ注意!
この分野、はっきり言い切れることは非常に少ないのです。

私がはっきり言い切れることと言えば、タバコは百害あって一利無しということと、公害汚染や不衛生など誰が考えてもそれはダメだろうということくらい。
私自身が日々アップデートしている栄養情報をこれからはもう少し書いていくつもりですが、一般的に期待されるような、言い切り論調の説得力大な栄養情報をお届け出来きない(そんな情報は存在しない)ことをお留め置き下さい。

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話題変わって今日の夕食は卵をギッチリ抱えた甘エビです。

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スウェーデン名物でもあります。スウェーデンではボイルかスモークで食べるのが一般的。日本ではもちろんこのまま生で♪
でもって、早速栄養のはなしをします。エビはコレステロールが多いからと、好きだけど控えている方がいらっしゃるかもしれませんが、エビ=コレステロール多だから注意食品(あるいは禁止)というのは、もはやso yesterdayなはなし(なんだけど、未だにこういう指導している先生もいらっしゃる模様)。
コレステロールの測定法が昔と変わって、新測定法では従来より低く測定されるようになった(甘エビの場合100g中130mg)
コレステロールを下げる働きのあるタウリン、キチン、アスタキサンチンを含む
肉などに比べ、大量に食べる食品では無い

以上のことから、時々(週1回くらい)、1人分くらいの量を食べる分にはコレステロールを特に気にする必要は無いかと思います。写真の甘エビは卵ギッチリですので、その分コレステロールは高め。
でもたまのご馳走ですもの。気にしないで美味しくいただきましょう!
(といってもMAX10尾くらいまでが良いかと。コレステロールが気になる方は3-5尾くらい)

*健康な方へのアドバイスです。すでに何らかの疾病に罹患されている方にはあてはまりません。